アクション業界のTOP3社
DJIとInsta360がアクションカメラ業界に参入した理由
GoPro、DJI、Insta360の最新アクションカメラを比較、次期モデルを予想
アクションカメラ業界のTOP3企業
アクションカメラといえば、代表的なブランドはやっぱりGoPro。
GoProはアクションカメラの代名詞として定着しているが、最近ではDJIやInsta3600などの新興ブランドが台頭してきました。
BCN2024のデータによると、現状日本ではGo Proが1位、DJIとInsta360が2位を競う感じです。製品レビューはたくさん見つかりますが、これら3社の経営状況に関するデータはなかなか見つけることができませんね。特に日本語で調べるとほぼ情報なし。
GoProは上場しているため、経営状況に関するデータは入手可能ですが、DJIとInsta360については英語と中国語の報道しか見つかりません。関連資料を以下にまとめました。
創業 | 2002年 | 2006年 | 2015年 |
社長 | ニック・ウッドマン 1975年生まれ | Frank Wang 1980年生まれ | JK Liu 1991年生まれ |
本社所在地 | アメリカ カリフォルニア州 サンマテオ郡 | 中国 広東省 深セン | 中国 広東省 深セン |
メイン拠点 | 東京、ミュンヘン パリ、深セン、ルーマニア | 香港、東京 ロサンゼルス、フランクフルト | 東京、ロサンゼルス、ベルリン |
売上収益 | 10億500万ドル | 2022年時点で40億ドル超え | 2023年時点で5.7億ドル超え、2024年3月時点でGoProを超え |
粗利益率 | 32.2% | 2022年時点で31.98% | データなし |
従業員数 | 現状970人くらい 870人まで人員削減の予定 | 14,000人 | 2,000人くらい |
従業員平均年齢 | 30歳前後 | 28歳 | 28歳 |
R&D スタッフの割合 | データなし | 50% | 50% |
株価 | 最高点の98.47ドルから現在の2.23ドルに、 97%以上の大幅な下落を記録 | 未上場 | 未上場 |
データから見ると会社の規模感はDJI>GoPro=Insta360のように感じられます。DJIとInsta360は拡大の方向に向かっているようです。
一方、GoProは最近、「世界の従業員数を約4%削減する計画」を公表し、会社をコンパクトにする方針を取っています。
なぜDJIとInsta360がアクションカメラ業界に参入
結論に言うと「利益」のためです。
市場調査会社「Mordor Intelligence」2022年発表の調査レポートによると、2024年、アクションカメラの市場規模は44.1億ドル(約66兆円)に達し、2029年までに91億ドル(約136兆円)まで、二倍以上に増加すると予想されます。
40億ドルも達した業界では流石にいろんなブランドが参入しますね。
DJI
DJIは元々GoProと連携し、フライトポテトにケチャップみたいな感じでアクションカメラが搭載できるドローン作りに熱中した過去があります。
その産物は、2015年のドローン「PHANTOM 2」。しかし、2016年に行われた次期モデル「PHANTOM 3」の連携では、GoProから利益の2/3を要求されたため、まさに「利益」のためにDJIとGoProは絶縁状態。
PHANTOM 3のリリース失敗から、GoProはドローン業界に参入、DJIはアクションカメラ業界に参入した始めたそうです。その結果生まれたのが、GoProの初ドローン「Karma」とDJIの初アクションカメラ「Osomo Action」です。
結果的に、GoProはKarmaシリーズの失敗でドローン業界から撤退、DJIはアクションカメラのラインナップをドローンの次までに発展。
DJIからアクションカメラ業界に参入した理由は「GoProに勝ちたい」ように見えますね。
Insta360
Insta360がアクションカメラに参入した理由はごく単純で、360度カメラとアクションカメラのユーザーニーズは「A∩B」の共通集合であるためです。
2015年に、アクションカメラの市場規模が360度VRカメラよりも大きかったことに加えてアクションカメラ作りに始めた理由は、GoProを手本にしようというイメージですね。
しかし、単純に「利益」を求める企業は市場競争に勝てません。
カメラが市場競争に勝てる理由はブランド力より製品力だと感じます。
ブランド力はユーザーとの信頼関係を築くために重要ですが、その前提にはユーザーのニーズに耳を傾け、多額の資金とスタッフを製品開発(R&D)に投入して製品力を構築することがあります。
【GoPro Hero12】、【DJI Osomo Action4】、【Insta360 Ace Pro】製品比較
とはいえ、GoPro、DJI、Insta360最新のアクションカメラを比較してみました。
DJI Osomo Acition4 | GoPro Hero12 | Insta360 Ace Pro | |
---|---|---|---|
発売時期 | 2023年8月3日 | 2023年9月6日 | 2023年11月21日 |
参考価格 | 58,300円 | 62,800円 | 67,800円 |
セール価格 | 44,000円 | 62,800円 | 60,300円 |
センサーサイズ | 1/1.3” | 1/1.9” | 1/1.3” |
重さ | 145g | 120g | 180g |
動画解像度 | 4K@120fps | 5.3K@60fps 4K@120fps | 4K@120fps | 8K@24fps
写真解像度 | 1200万画素 | 2700万画素 | 4800万画素 |
撮影時間 | 100分 (クイックチャージあり) | 110分 | (クイックチャージあり) | 90分
重さ | 145g | 154g | 179.8g |
充電時間 | 90分、100%充電 | 30分、80%充電150分、100%充電 | 46分、80%充電 63分、100%充電 |
防水 | 18メートル | 10メートル | 10メートル |
低照度性能強化 | あり | なし | あり |
AI編集 | なし | なし | あり |
途中の録画停止とキャンセル | なし | なし | あり |
購入する | 購入する | 購入する |
スペックだけ見るとアクションカメラの中華勢を感じさせました。
ブランド力求めるならGoProかもしれないが、製品力重視の観点から頑丈さとコスパを追求ならDJI、高画質と色精度ならInsta360ですね。
三社の製品展開について
スマホでもセンサーサイズが1インチに近づく時代においてアクションカメラの開発はかなり難しい。
センサーサイズを大きくすると、光学設計が複雑になります。スマートフォンのようにオートフォーカスAF機能を搭載すると、アクションカメラが本来持つ耐久性や頑丈さの原則に反します。
3社とも今後の製品展開方向性としてAI機能搭載のソフトウェアとアクセサリーと結びつけると感じます
GoProの今後
GoProの事業報告によると、2024年にオーストリアのヘルメットブランド「Forcite Helmet Systems」を買収と発表。
製品力についてGoPro Hero13がDJIとInsta360の製品を大幅に上回った感じがしないと予想されます。おそらくアクションカメラカメラのセンサーサイズが1/1.3”に進化、いくつ素敵なアクセサリーを発表するかな。
DJIの今後
DJIは引き続きAvata 2など、ドローンを中心に展開すると思われます。
Osomo Action 5について、価格に期待しています。Osomo Action 4と同様に製品の頑丈さとコスパを求める方向性かもしれません。
Insta360の今後
Insta360ついて、二年ごとに製品を更新しているペースがありますので、Ace Proが2023年の11月に発売、今季は、360度カメラのX4が発売されます。
360度カメラはアクションカメラの延長線上にあり、今後の2、3年間も360度カメラとアクションカメラに一図かな。
まとめ
アクションカメラ業界の市場シェアについては様々な情報源がありますが、おおむねGoPro、DJI、Insta360の3社がTOP3を占めており、国や地域によって異なる傾向があるようです。
今後もこの3社に注目していろいろ考察してみます!興味のある方はぜひこれら3社の製品をチェックしてみてください
以上、アクションカメラ業界のTOP3社についてのご紹介でした!ここまでお読み頂きありがとうございました。